1983年にジャック・デリダらが創設した国際哲学コレージュが閉鎖の深刻な危機に追いやられています。慎ましやかな予算240,000ユーロ〔約3,360万円〕が、今年度支払われていません。このままだと機能停止のまま、11月5日に破産宣告を余儀なくされます。私は2010年からディレクターを務めていますが、国際哲学コレージュのおかげで、多様な国際的連携のもとで、きわめて自由な哲学的活動を実施することができました。私はまだ、この脱構築的な組織の可能性をまだ信じています。哲学への風当たりがますます増している現在、このたぐい稀な脱構築の制度的実験場が消滅すれば、私たちは、思考のための大きな灯火を失うことになるでしょう。この信を共有するすべての人々に署名を呼びかけます、万人の哲学への権利のために。(西山雄二)